人物画を描くことは絵を学ぶ上で重要なスキルです。
その基本となるのが「美術解剖学」です。
美術解剖学を活用することで、顔と上半身の描写が簡単になり、
バランスの取れたキャラクターを描くスキルを身につけることができます。
この記事では、絵の初心者の方に向けて、顔と上半身のバランスの理解とプロポーションの簡単な描き方を解説します。
なお、この記事で用いている図は、「ソッカの美術解剖学ノート(ソク・ジョンヒョン著)」を参考にしています。
1.人物画での胸部の考え
人体の構造を、植物に例えると、頭が根で、背骨(椎柱)は
茎になります。
さらに、胸部は木に例えるなら、幹の部分になります。
椎柱は、7個の頸椎、12個の胸椎、5個の腰椎から
構成されています。

胸部は、この椎柱から始まって、構成されていることを
頭に入れておきます。
2.胸部の骨を描く
次に、胸部の骨格を解説します。
胸部は卵の下をくり抜いたような構造と言われています。
まずは卵を描いて、真ん中に背椎を描きます。

次に背椎の上の方に、八角形とその下にネクタイを描きます。
これらは、胸骨、胸骨柄、胸骨体と言われる部分です。

続いて、頸椎、胸椎、腰椎を描きます。

胸郭上口と胸郭下口を描きます。
胸郭下口が卵の下側の抜き取り部分になります。

ここで胸の線の基準線を入れます。
この線から骨が後ろ側に回り込んでいきます。

まず、前側の骨を描いていきます。

後ろ側の骨を描き、基準線を消したら、完成です。

3.胸部と頭蓋骨
胸部の骨格から、卵の下をくり抜いた構造ということがわかりました。
最後に胸部と頭蓋骨の組み合わせについて解説します。
胸部が卵の下をくり抜いた構造であれば、頭蓋骨は卵を逆向きした構造になります。
スケッチすると下記のようなイメージです。
こちらは正面です。

こちらは横向きです。

解剖学的には、胸郭(胸の骨)は、男性では頭の約3倍、女性では約2.5倍と言われています。
4.まとめ
今回は、胸部をポイントに人体の構造について解説しました。
デッサンでも、キャラクターデザインでも当たりづけを最初にしますが、
胸部の形も、今回のスケッチで記したような描き方から始めると、
構造としても安定して、バランスの良い人物が描けると思います。
本記事では、「ソッカの美術解剖学ノート(ソク・ジョンヒョン著)」を参考にしております。美術解剖学について、より詳しく理解されたい方は、そちらをご一読することをお勧めします。